『日経トレンディ』編集長 渡辺敦美さんの講演のなかから、eラーニングに関連しそうな話をまとめて見たいと思います。参考のために、講演会場でメモしたものも、貼付けておきます。
eラーニングも、紙資源を利用しなくなったり、移動時間の短縮で、CO2の排出量の削減になるとPRすることも出来なくはないのでしょう。私自身は、eラーニングは、「教育」「学習」を提供するサービスなので、「エコ(ECO)」を全面に出すことは違和感がありました。
eラーニンングに限らず、ECOを全面に出すのではなく、素晴らしい製品、ヒットした商品が、結果的に、エコの事まで考えられた製品であることが多いという指摘、エコ+αが必要であるという指摘は、納得感がありました。
eモバイル+NetBookのような組み合わせにより、利便性がますもの、セット販売によって価値を増す物の販売が増えてくるという指摘も、私の中で、閃くものがたくさんありました。e ラーニングと何をセットにして販売するのかは、もう少し秘密にしておき、blogで順次発表していきたいと思います。
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『日経トレンディ』編集長 渡辺敦美さんの講演メモ
あくまでメモですので、講演者の意図が正しく反映されていない可能性もあります。
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『日経トレンディ』は、トレンドを俯瞰して見てきている。トレンドを追ってきた中から、本日のテーマの「現状打破の成功法則」についてまとめてみたい。
『日経トレンディ』は、1987年に創刊。毎年トレンドランキングしている。2007年~2008年はPremiumというキーワードであったが、2008~2009は、突然ものが売れなくなった。2008年~2009年は、1993年~1994年のトレンドと酷似している。バブル崩壊直後の現象と似ている。
94年は、2009年と似ているのではないか。94年のトレンドランキングを抜き出すと下記の用になる。
1.輸入ビール(格安ビール) 2.格安PB商品 5.低価格米国社 8.輸入コーラ- 12.激安ワイン 19.地域限定ビール 21.大往生
94年のトレンドは、激安で品質は求められなかった。2009年のトレンドは、品質が安いだけではなく、高品質が求められている。
PBブランドを全部調べてみると、ナショナルブランドに比べ、品質は互角、差が無くなってきている。専門機関による調査でも証明されている。お茶、発泡酒、ヨーグルトなど、ブランド名を隠して調査した場合は、プライベートブランドが、1位を独占した。
なぜ売れたかを調べてみると、がっかりする結果が増えた。商品力の割に、売り方が上手くない商品が増えている。また、最近3年間は、blogや口コミ、インターネットの影響が非常に強くり、広告の効果が薄くなってきている。
2008年の大きな特徴として、「100円PC」のように、セット販売が特徴になっている。また、製品開発、製品の利用状況の「ストリー」を魅せる売り方が重要になってきている。開発の裏側、発売までの苦労、その製品をつかった有名人のレポートなど、ストーリーを知った上で購入するユーザーが増えている。
2009年のキーワード
* 次世代のディスカウンター(DS業態が爆発的に増える。)
* 売り方革命(DBレコーダー、スマートフォンもセット販売で手に入りやすくなる。)
* 逃げられないエコ(エコ+αが成功を握る。詰め替えのエンタメ化が進む。)
売れているものの成功法則
「安かろう、良かろう、楽しかろう」(訳あり商品の「訳あり」は何かを探す楽しさ=アウトレットモール。格安高速バス=新幹線にくらべて安いなかで、プレミアムシートを選ぶ楽しみ。ブランドレンタル=ブランドものは欲しいが、欲しいときにだけレンタルする楽しさ。)
ヒットが予想された「エコ」は、2008年まったくトレンディーにならなかった。M1グランプリに対抗して、エコ1グランプリをしたが、反応が極めて小さかった。(ほとんど無かった。)
「エコ」だけでは伝わらない。「エコおいしい」「エコ便利」「エコかっこいい」など、エコと組み合わせが必要。「エコ」そのものではなく、「かっこよさ」「おいしさ」「便利」の裏側の仕組みとして、エコが支えている仕組みが必要。
クレームを分析した結果、改善をした結果、エコにつながったものは、ヒット商品になっている。(納豆の「あら便利」(?))
ネタになる商品が重要。
Blogで紹介される仕掛けが必要。ストーリー性は、20代の売り方のヒント。例えば、卵かけご飯、おとなのねこまんまなど。「オタク」を狙う。「嵐」「ポイント」「クレジットカード」「エアライン」など、マニアが居る領域、その周辺を狙うことが、日経トレンディそのものが売れるときのキーコンセプトになっている。今は。「商品情報と知識欲」のセットの販売が必要。
不況の中で必ず売れている物がある。売れ方、見せ方の工夫でヒット商品が必ずでると確信している。タレント商品、大ヒット商品は、急激に増加したものは、急速に萎むので要注意。長く得るための仕組みが必要。ヒット後も長続きする仕組みが必要。