1.教材の品質をどう評価するか、という問題と、2.学習の効果をどのように評価するか、という2つの問題が自分の中で、どんどんと大きくなっている。
1.の教材の品質について、学ぶべき点が多い研究を見つけたので、紹介をしたい。
経済産業省の外郭団体である財団法人・日本情報処理開発協会の中央情報教育研究所(CAIT)が,IT系のWBT(Web Based Training)が行った調査(2001/05/10] http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20010509/2/)では、下記の10項目を評価項目としている。
学習内容の評価項目は
(1) 学習目標の設定
(2) レディネス(学習の前提条件)の明示
(3) 学習内容の明示
(4) 内容の妥当性
(5)分量の適正化
(6)教材品質
(7) 表現の適切さ
(8) 動機付けの仕組み
(9) 学習定着の仕組み
(10) メディアの適切使用
(11) 素材の作りこみの適切さ
の11項目となっています。共通して評価の低い項目として、(1)学習目標の設定と(2)レディネスの明示であるそうです。ID(インストラクション・デザイン)を学ぶと、最初に、この(1)(2)の重要さを繰り返し学びますが、実際に教材として、(1)(2)が明確になっているものは確かに少なく、2001年の上記の研究成果から、大きく変わっていないように思います。
私たちが取り組んでいるSCORM規格のメタデータに(1)(2)について記述する仕様がありますが、あまり活用されていません。
これらの11項目の評価項目については、多くの人が異存のない内容ではないかと思います。これらの11項目にそった、ユーザー(学習者)に価値の高いコンテンツを生み出すために、提供し続けているために、私たちも
1.社内で明確なコンテンツの評価基準を持つ。
2.LMS側でも教材の良さを反映しやすいものを機能、デザインとして取り入れていくようにする。
3.上記11の評価基準を満たす品質の高いコンテンツを多く利用し、良い点をどん欲に吸収する。
など、取り組むべき点は多くあると思います。ただ、コンテンツを提供するだけではなく、私たちの会社の提供するコンテンツであれば、間違いなく良いものだと思っていただけるような、ブランド力を持つコンテンツを提供していきたいと思います。
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