エピングハウスという心理学者の研究によれば、人間は、憶える端から、どんどん忘れていくそうです。「無意味なつづり」を憶えさせた彼の実験によると、 20分後には 58%、一時間後には 44%、一日後には34%、一ヵ月後には、21%しか、人間は記憶を保持できないそうです。
さて、それでは、どうやったらより長く憶えていてもらうことが出来るのでしょうか。
これに対するキーワードは、繰り返し、と精緻化です。
精緻化とは、記憶をする際に付加的な情報をうけることをいいます。
イメージ化、有意味化、物語化などがその手法として挙げられます。
さて、このような記憶の長期化を支援する方法として、システム側からはどのようなアプローチが出来るでしょうか。
▼参考
Webページに関連知識の解説をリンクするWBLシステム
http://ci.nii.ac.jp/naid/110003171202/
ここでは、探求学習(ネット上から、キーワードなどで検索して学習していく)と、忘却支援(忘れたら思い出させる機能)が述べられていります。
探求学習は、関連する知識をインターネットからたどっていく学習方法なので、ある知識とその関連知識を拾っていき、頭の中で結合されたイメージとして憶えられるので、記憶には有効な手法と考えられます。
ただ、現在のネット環境では、検索エンジンも万能ではないので、なかなか非効率な点が問題といえます。
忘却支援機能は、あるキーワードが画面に表示されなかった場合、そのキーワードはだんだん忘却されていくと仮定し、特定のしきい値を超えると、「以前、こういうキーワードで学習したけど忘れてませんか?」みたいなおせっかいを働いてくれる機能です。
キーワードの判定や、忘却したかどうかの判定には、まだ改良の余地はありそうですが、
なかなか面白いアイデアではないかと思います。
キーワードとキーワードとの関係をグラフ、できれば有向グラフで関連付けられれば
もう少し精度が上がると思うんですが。。
(グラフの構築も、人間でなく、機械にまかせないと大変ですが。)
このあたりは、引き続き調べてみたいので、また何かありましたら報告します。
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