「eラーニングをすべの人に」を実現するために、新卒9名を採用しました。(現在、役員を補充するために、役員面接も行っています。)
多くの質問を受けました。質問内容をメモしておりましたので、その質疑応答を回答します。その11~20です。
Q. KiBANはIPO(上場)を目指しますか?
A.2012年3月(約4年後)までに上場をする目標を持ち、1歩ずつ準備に入りました。今後は、役員、持株会による株式保有だけではなく、ベンチャーキャピタル、投資家、銀行の皆さんの協力を得て、企業としての成長を追求します。
Q. KiBANは会社を構成する株主・経営者・社員・お客様の中でどれを重視しますか?
A.一緒に働いてくれる仲間、お客様があって、KiBANは成立します。その2者の満足度が最大になるよう経営者は最大の努力をすることが、株主、社員、お客様に対して責任を果たすことになると考えています。
Q.KiBANは、第3者に会社自体を売却することがありますか?
A.過去に検討したこと、お話をいただいたことがあります。eラーニングをすべての人に提供するために最善の策であれば、会社自体の売却を検討することがあります。その際、スタッフ一同、仲間の採用、雇用が最大限保証されることを条件に入れます。会社を売却することが目的ではなく、eラーニングをすべての人に提供するためにベストな戦略を常に考えます。
Q.eラーニングをすべての人には、どの程度実現できていますか?
A.eLearning Manager 4Uは、2008年1月に発売し、4ヶ月でユーザー数が15万ID(学習者のID数)となっています。上場目標の2012年までには、500万IDを目標として活動しています。
eラーニングをすべての人に提供していくには、1.強力で魅力的なコンテンツ。2.低価格で便利なオーサリングツール。3.安価で国際標準規格準拠したeラーニングシステムの3つが揃う必要があると思います。現在、1.のコンテンツの充実に力を入れています。
Q.KiBANはどうして、階段もないオンボロビルに入居しているのですか?
A.現在の事務所は、坪単価4,000円です。東京都内でも、おそらく最安の家賃でしょう。筋肉質で質実剛健な財務体質を作りたい、家賃に払うお金があれば、社員の給与として支払いたいという思いから、今の事務所を選択しました。
家賃は最低レベルですが、机(すべて木製)や、座り心地で選んだジロフレックスの椅子、30インチディスプレイを2枚支給、ワークステーションタイプのマシンなど、作業環境には、多くの投資を行い、最高の環境を提供しています。
天井の高さは、創造的な発想につながる(渡部昇一『知的生活の方法』 (講談社現代新書 436) (新書)という指摘を信じ、天板を外し、3mもある高い天井の事務所に改造されてあります。
働く環境の大切さも十分認識しており、人数の拡大、売り上げの拡大にあわせ、近日、引っ越しも計画しています。友達や両親を招きたくなるような理想の事務所を作りたいと考えています。
Q.どうして無名ですか?
A.創業から約8年間は受託開発をしていました。銀行、派遣会社、中央官公庁などのシステムを開発していました。受託開発は依頼を受けたソフトウェアを、お客様に納品するのが仕事であり、口コミ、紹介でずっと仕事が続いており、広告宣伝は一切ありませんでした。自社のWebサイトをしっかり作る必要もありませんでした。eラーニングをすべての人に広めるためには、Webサイトによる情報提供以外に、積極的に雑紙、新聞の取材を受けたり、講演活動を行ったり、広告宣伝を行い、会社の知名度、eラーニングに関する告知活動を積極的に行っていきます。2009年度は広報担当者の採用活動を行っています。取締役の鶴野は、広報、PR関連に関するキャリアを持ち、この分野の第一人者でもあります。
広報活動、広告活動の重要性と同様、私たちが提供するeラーニングのサービスが社会基盤化(インフラ化)されていくと、どこの会社が作っているソフトウェアかは、見えなくなっていきます。会社を有名にすることを第一目標にしているのではなく、繰り返しになりますが、eラーニングをすべての人に提供するための活動が中心となります。
Q.10年後のKiBANのイメージは?
A.まず10年後には、eラーニングが生活の一部になっているでしょう。1つのソースを、いろいろな機械(マルチデバイス)で学習することができるようになっていると考えています。モバイル環境がよくなり、携帯電話だけではなく、ゲーム機やPDAなどの端末が町中で自由にインターネットに接続されるユビキタス化が実現できていることでしょう。10年前には考えられなかった、携帯電話を利用して、いつでもどこでもメールやインターネットに接続できるようになりました。10年後は、いつでもどこでもeラーニングになっていることでしょう。そんなeラーニングが社会基盤化したときに、縁の下の力持ちとして、皆さんにeラーニングを提供していることでしょう。
Q.どうしてeラーニングに特化したのですか?
A.受託開発でノウハウを蓄積した中から、、、eラーニング関連の開発物がもっともお客様に喜ばれ、反応がよかったこと。お客様の喜ぶ顔が一番ダイレクトにみることができたことも大きな理由の1つです。
また、人間には本能があります。たとえば食欲、睡眠欲、性欲、所有欲、知識欲。人間であれば、すべての人がもっている「欲」を満たすサービスを提供したいと考えました。その中で、私たちは、学習欲、知識欲を満たすサービスを提供したいと考えました。
eラーニングのサービスを提供していく中で、私たち自身が、eラーニングを通して学び続け、学ぶことを大切にする「ラーニングカンパニー」でありたいと考えたからです。
Q.どうして利益の上がっていた受託開発を廃止したのですか?
A.1人でも多くの人にソフトウェアを利用しても提供したいと考えた場合、受託開発ではなく、いつかパッケージや、ASPのような形で、多くの人にソフトウェアやサービスを提供したいと考えていました。
受託開発は創業から8年間行いました。天才的プログラマーと私たちは毎回、コンペで戦いました。そして、コストや品質をまったく考えない無頓着な人たちと戦うことが増えました。天才と無頓着の間で、自分の人生をかけて戦う限界が見えてくる中で、利益が出ているうちに、自分たちの夢にむかってチャレンジをしたいと考え、受託開発中心の企業から、eラーニング専業の会社への転換を決意し、実行に移しました。
Q.eラーニングは今後、発展性があるのですか?eラーニングの将来性は?
A.人間であれば、食事をすることがなくならないのと同じように、学ぶことがなくなることはないと考えています。私自身、社会人大学院生として2年間大学院で学びました。(2006年4月~2008年3月)。授業の多くは、通学でのみ履修をすることしかできませんでした。1年先輩の韓国人(日本で起業して社長をされていました)は、日本の大学院に通学しながら、eラーニングだけで単位取得が可能な韓国の大学院にも在籍していました。韓国では、20近くのeラーニング専門の大学院があるとのことでしたが、年間学費3万円程度という価格と、その学習方法は、いずれ日本にも導入が進んでほしいと強く切望します。(年間3万円で、会社に在籍したまま、eラーニングで大学院が修了できるのであれば、あなたも入学したいと思いませんか?)
また、将来的には、全科目学び放題(マナビ放題)のサービスを、月額3,000円で提供したいと考えています。数百、数千の科目が、自由に月々のお小遣いで学びたいだけ学べる状態を1日でも早く提供したいと考えています。
年間3万円の学費で大学院で学位取得や、学びたいだけ学べる状態を提供できるようになれば、eラーニングを広くすべての人に利用していただけるようになるのではないかと考えています。
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