eラーニングでよく問題となるドロップアウト、その一因とも考えられる学習意欲の減退にかんして、調べてみましたので報告します。
人は、自分でやり方を決めたり、自分が環境を変えることが出来ない状況が長く続くと、それまでもっていた意欲を失い、無気力となってしまうようです。
つまり、「無気力は性格ではない」と言い切ってしまうことも出来るようです。
一例として、これは、犬を使った実験ですが、セリグマンとメイヤーは、実験を行い
電気ショックを与えられても逃れることが出来ない状況に置かれた犬は、電気ショックから逃れられる状態になっても、じっと、電気ショックを受け続けるだけである事、また仮に逃れることを学習しても、それには、時間のかかることを確認しました。
これを、「学習性無力感」と呼ぶそうです。
つまり、「無気力」というものは、ある個体の性質や性格を表す言葉ではなく、文字通り、
後天的に学習されるものである、ということです。
このように、やる気とは、本人が、自分を取り巻く環境をどの程度コントロールできるか、
と感じるかによって異なる、ということのようです。ちないに、参考文献によれば、
環境や学習成果に対して、コントロール可能であると認識することを、「随伴性の認知」
というそうです。
で、ここが問題なんですが、
これをどうやって、eラーニングのシステムに取り入れたらいいんでしょう。
課題は尽きません。
参考文献
企業内人材育成入門 ダイヤモンド社
学習性無力感に関する研究
教授過程 6-6 努力と結果の随伴性の認知を強めるための課題遂行結果のフィードバック方法に関する研究
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