今回は、上月情報教育研究助成論文集から、指導案の共有に関する事例の紹介と、そこで紹介された方法を踏まえて、eLearning Manager 4U を効果的に活用する方法を紹介したいと思います。
■事例
今回紹介する論文は、第13回上月情報教育研究助成論文集に掲載された
教科学力と情報活用能力の育成をはかる指導方法の共有方法に関する研究
http://www.kozuki.or.jp/jigyou/itsubsidy/list13.html
という論文です。まずは、電子データがネット上には無いようなので、
簡単に概略を説明したいと思います。
■背景
高槻市の小中学校の教員を中心に、IT活用、デジタルコンテンツなでの
授業実践研究を行う「高槻市メディアミックス部会」では、デジタルコンテンツ
についての研究・議論を行っていたが、この定例会は月に1度2時間程度
行われるのみであったので、参加教員からは「時間が足りない」等の指摘があった。
また、これを支援する為にWebサイトも立ち上げていたが、Webサイトでは
HTMLに知識が十分でない教員が修正を実施するには手間がかかり、指導案の
更新も活発にはなされていなかった。
その為、HTML等の知識が十分でなくとも手軽に利用でき、指導案ごとに
議論の行えるような環境が求められた。
■方法
このような条件を満たすため、部会では、pukiwikiとよばれる仕組みを導入した。
この結果、導入前の2003年(4件)2004年(8件)だった指導案アップ数が導入後の2005年には16件まで増加し、コメント等を利用して活発に議論が行われた。また、これらのコンテンツは、そのまま、指導案データベースとしても機能し、過去の指導案を参考に、新たな指導案を作成する動きも見られた。
■課題
このように、更新作業を簡単化することによって、サイト上でのやり取りは活発化したがいくつかの課題も指摘された。
・指導案公開の促進(指導案共有のクローズド化?)
今回は指導案をWebサイト上で広く公開していたため、Webサイトに掲載されたもの
を「完成版」「公開版」として意識する向きもあり、自身の作成した指導案に対する
不安から公開に大きなプレッシャーを感じる教員も多かった。
・セキュリティの問題
将来研究者以外の参加者からも意見を募れるように、特にログインやパスワード等の制限を設けていなかったため、スクリプト等による宣伝書き込み等があり、SPAM対策の必要性が生じた。セキュリティに関してはシステムとして改善する必要がある。
■これを踏まえた eLearning Manager 4U 活用事例
今回の論文は、組織内での情報共有、特に参加者がそれぞれ遠隔地にいる場合の事例でした。確かに、遠隔地同士で情報共有をする場合、Webシステムは非常に便利です。当然、eLearning Manager 4U でもこのような利用は可能です。このような情報共有を行う場合、掲示板機能を利用します。
(以下のデモ用のURLで利用の雰囲気をご紹介します。)
1.eLearning Manager 4Uにログインして、
http://www.kiban.co.jp/eLM_demo/user/demo_index.html
(「ログイン」ボタンクリック)
2.「掲示板」をクリックします。
3.掲示板に登録されているスレッドの一覧が表示されますので、
適当なものをクリックします。
4.そうすると、スレッドの詳細が表示されます。
このスレッドを利用して、指導案についての議論を行うことができます。
スレッドにはファイルも添付できるので、指導案や参考資料をアップ
する事も可能です。
←このような感じの掲示板が利用できます。
(クリックすると画像が拡大します。)
以上です。今回は、eラーニングよりも若干グループウェア的な
紹介となりましたが如何でしたでしょうか。
また機会があれば、いろいろと事例を紹介していきたいと思います。
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※この事例紹介は、元となる論文を元に記述していますが、分量圧縮の為、
本記事作成者が興味を引かれた部分を中心に大まかな概略を抽出しています。
元論文には、その他の示唆に富む事柄も盛り込まれております
ので、興味があれば、是非、元論文の参照をお勧めいたします。
※この記事は 中村おりお が書きました。
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